耐震補強工事

☆秋の新作☆
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音響熟成木材の・・・
2010年11月26日

耐震補強工事

タイトルは少し大げさでしょうか?
しかし、とても深刻な状況の工事でした。
和室の鴨居が下がっているので直してほしい、というご依頼で
調査にうかがうと・・・え!??
鴨居が下がるのには当然理由があるわけでして
天井裏を覗くと、正直びっくり!言葉を失いました。
びっくりをとっくに通り越して、ゾッとしたと言っても過言ではありません。
20101126-1.JPG
2階の屋根、壁、床、そして家具などの荷重をすべて受けている梁が
写真のように割れてずり下がっているのです。
もしもこのまま・・・
そうなる前にしっかりと補強工事をしました。
まずは下がった梁を所定の高さまで揚げるのですが
一気に上げると無理がかかり破壊させてしまうので
じっくり、ゆっくりと揚げていきます。
20101126-2.JPG
この辺は40年の鉱害復旧工事の実績がありますので
得意中の得意分野です。
そのあとで、まずは梁受け金物とボルトナットで補強
20101126-3.JPG
ところがご覧の通り、全荷重を受ける桁が意味のない状態
普段は横使いの帯金物で上下の梁を補強しました。
20101126-4.JPG
さらに、この梁自体が細すぎるので、横から同サイズの梁を抱かせ
ボルトでつなぎ、金物で桁と固定します。
20101126-5.JPG
そして、やっと鴨居の高さを調整します。
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建具の角度が妙なのがわかりますか?
垂れ下がった鴨居に合うように造られていたこのふすま
鴨居と敷居をまっすぐ通せば、こんな風に。
今、新しく作り直しています。
よくよく聞けば、この家、とある建売住宅だったものを
中古物件として購入されたとか。
以前、別のご相談で雨漏れの調査に伺ったお宅も
階段の補強工事に伺ったお宅も中古物件をご購入されたとか。
購入前は当然業者さんがリフォームされていて
ぱっと見はとてもきれい。
はい、ぱっと見は。
ですが、ほんの数年でこのような工事が必要になるわけです!
見えない部分に瑕疵があった場合は。
かわいそうですが、どうしようもありません。
そうならないように、しっかりと事前調査をしていただきたいと思います。
平行か?垂直か?
これだけでもずいぶん違いますし、ご希望であればご相談を受け付けています。
1級建築士で1級建築施工管理技師で、なおかつ
たくさんの耐震補強工事をしてきた私がご相談に乗ります。
詳しくはお問い合わせください。Tel:093-617-0800